敷金とは?返ってくるお金・返らないお金の違いをわかりやすく解説
敷金とはどんなお金?その基本的な役割
敷金とは、賃貸物件を契約する際に支払う初期費用の一つで、入居中または退去時に発生する可能性のある費用に備えて、あらかじめ貸主(オーナー)や管理会社へ預けておくお金のことを指します。
将来的に起こり得るトラブルや不利益に対する「担保」としての役割を持っており、賃貸契約において非常に重要な費用項目です。
具体的には、以下のような用途に充てられます。
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家賃の滞納が発生した場合の立て替え
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退去時の原状回復費用
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ハウスクリーニング費用
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借主の故意・過失による設備や内装の修繕費用
これらの費用を敷金から差し引いたうえで、残額がある場合は原則として借主に返還されると民法で定められています。
なお、地域によっては敷金のことを「保証金」と呼ぶ場合がありますが、基本的な目的や性質はほぼ同じと考えて差し支えありません。
敷金はいくらが目安?相場について
敷金の金額は、月額家賃を基準に設定されるのが一般的です。
目安としては、家賃の0.5か月分〜2か月分程度が多く、近年では1か月分に設定されている物件が主流となっています。
ただし、条件によって敷金の金額が変動するケースもあります。その代表例が「ペット可物件」です。
ペット可物件の場合は敷金が増えることも
ペットを飼育する場合、通常の生活よりも室内の汚れや傷が発生しやすいと考えられるため、敷金が通常よりも積み増しされるケースが多く見られます。
積み増しの目安は1か月分程度が一般的ですが、物件によっては2〜3か月分に設定されていることもあります。
また、以下の条件によっても敷金の金額は変わります。
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犬か猫かといったペットの種類
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飼育頭数
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ペットの大きさや種類
一方で、最初からペットとの共生を前提とした「ペット共生型物件」では、敷金の積み増しが不要な場合もあります。こうした物件に出会えた場合は、条件面でも非常に恵まれていると言えるでしょう。
敷金が返ってこないケースもある?注意したい特約事項
敷金は原則として退去時に返還されるお金ですが、必ず返ってくるとは限りません。
契約内容によっては、返還されない特約が付いている場合があるため注意が必要です。
物件資料や募集図面で「敷引き」や「償却」といった言葉を見かけたことはありませんか?
これらは、敷金の返還義務を免れるために設定される特約事項です。
「敷引き」「償却」とは何か
敷引き・償却とは、敷金のうち一定額、または全額を返還しないと契約時にあらかじめ定める特約のことです。
たとえ以下のような状況であっても、
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家賃の滞納がなかった
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原状回復費用が敷金の範囲内だった
敷引き・償却が設定されている場合は、敷金の一部または全額が返ってこないことになります。
「返ってこないなら礼金と同じでは?」と説明されることもありますが、敷引き・償却と礼金は意味合いが異なります。
礼金は貸主への謝礼として支払うお金であり、敷引き・償却はあくまで敷金に付随する特約です。
契約時に必ず確認しておきたいポイント
敷金の返還がないと、退去時に思わぬ出費となり、がっかりしてしまう方も少なくありません。
そのため、契約時には以下の点を必ず確認しましょう。
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敷引き・償却の有無
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差し引かれる金額
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その特約が設定されている理由
物件資料は管理会社ごとに表記方法が異なり、特約事項が分かりやすく記載されている場合もあれば、小さく補足的に書かれているだけのケースもあります。
入居申し込みの際は、資料をすみずみまで確認し、少しでも不明点があれば遠慮せず仲介会社の担当者に質問することが大切です。
まとめ|敷金を正しく理解してトラブルを防ぐ
敷金は、
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家賃滞納時の担保
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退去時の原状回復・クリーニング費用
として、契約時にあらかじめ預けるお金です。
原則として、実際にかかった費用を差し引いた残額は返還されますが、敷引きや償却といった特約がある場合は、全額または一部が返還されません。
初期費用や退去費用をめぐるトラブルは、賃貸に関する相談の中でも特に多い分野です。
入居時に契約内容をしっかり把握しておくことで、退去時のトラブルを未然に防ぐことができます。
「聞いていなかった」「そんなつもりではなかった」と後悔しないためにも、契約前の確認を怠らず、納得したうえでお部屋選びを進めましょう。











