不動産コラム

2026/1/24

居住中でもチャンスは掴める|人気賃貸物件を確保する「先行手続き」の仕組みと注意点を徹底解説

人気物件を逃さないために知っておきたい「先行手続き」とは?

お部屋探しを始める際、多くの方が「SUUMO」や「HOME’S」などの賃貸検索サイトを利用し、気になる物件を見つけたら不動産会社へ問い合わせをされるでしょう。
しかし、いざ問い合わせてみたところ「現在居住中のため、まだ内見はできません」と言われた経験はありませんか?

人気エリア・好条件の賃貸物件ほど競争率は高く、「内見ができるようになるまで待っていたら、他の人に決まってしまった」「退去を待つ間に、他の良い物件も逃してしまった」というケースは決して珍しくありません。
せっかく理想に近いお部屋を見つけたのに、チャンスを逃してしまうのは非常にもったいないことです。

そこで知っておきたいのが、居住中の物件でも入居を確保できる「先行手続き」という方法です。


なぜ退去前なのに物件情報が公開されているのか?

「まだ内見できないのに、なぜ募集が出ているの?」と疑問に思われる方も多いでしょう。
その理由は、賃貸物件の情報公開の仕組みにあります。

賃貸検索サイトに掲載されている物件情報は、不動産会社専用の業者間データベースをもとに日々更新されています。このデータベースが公開されるタイミングは主に以下の2つです。

  1. 現在の入居者から退去の申し出(退去予告)が出た時点

  2. 実際に退去が完了し、内見可能になった時点

そのため、①の段階では「居住中」「内見不可」という状態で情報だけが先に公開されるのです。

なお、一般の検索サイトに掲載されている物件は、業者間データベースに登録されている物件全体のうち約6割程度と言われています。
残りの約4割は、不動産会社の店頭や直接の紹介でしか出会えない物件です。こうした背景からも、不動産会社に相談する価値は非常に高いと言えるでしょう。


退去前物件に申し込む2つの方法

退去前の物件に対して行う「先行手続き」には、先行申し込み先行契約の2種類があります。
どちらが可能かは、貸主や管理会社の方針によって異なります。

先行申し込み

先行申し込みとは、退去前の段階で入居申込と審査までを行い、退去後に内見をしてから正式に契約するかどうかを判断できる方法です。

実際に内見して「イメージと違った」と感じた場合は、契約に進まず申し込みを取り下げることが可能で、原則キャンセル料は発生しません。
ただし、単なる内見予約とは異なり、貸主側は他の申込を止めている状態になるため、安易な申し込みは避け、慎重な判断が必要です。

※先行申し込みは、原則として1物件のみとなります。

先行契約

先行契約は、内見ができる前に契約手続きまで進める方法です。
ケースによっては、退去後に内見できる頃には、契約締結や初期費用の支払いが完了していることもあります。

契約後にキャンセルした場合は「解約扱い」となり、違約金が発生する可能性があります。
違約金の目安は、家賃1か月分相当が一般的です。


先行手続きの主なメリット

① 人気物件を一歩先に確保できる

内見できない状態で申し込むことに不安を感じる方は多く、実際には「内見できるまで待つ」という選択をする方が大半です。
そのため、先行手続きを活用すれば、そうした方々より一足早く物件を押さえることが可能です。

条件の良い物件や希少性の高い物件は、居住中のまま次の入居者が決まるという流れが定着しつつあります。

② 家賃発生を調整し、引越し準備に余裕が持てる

通常の申し込みでは、家賃発生日は申し込みから約2週間前後とされることが多く、交渉しても3週間程度が限界です。
一方、先行手続きでは退去やクリーニング期間を挟むため、家賃発生を後ろにずらせる可能性があります。

新居を早めに確保できることで、引越し準備や各種手続きを落ち着いて進められる点も大きなメリットです。

③ 二重家賃の発生を防ぎやすい

退去通告は通常、退去希望日の1か月前までに行う必要があります。
新居が決まらないまま退去通告をしてしまうと、住む場所がなくなるリスクもあります。

先行手続きで入居審査が承認されたタイミングで退去通告を行えば、二重家賃の期間を短縮、またはゼロにできる可能性も高まります。

④ 家賃値上げを回避できる可能性

人気物件では、入居者が入れ替わるタイミングで家賃が上がるケースもあります。
しかし、居住中に次の入居者が決まれば、貸主にとって空室リスクがなくなるため、家賃改定が行われにくい傾向があります。


先行手続きに伴う注意点とリスク

内見後キャンセルの影響

先行申し込みであっても、貸主は他の申し込みを断っている状態です。
そのため、キャンセルは貸主・管理会社にとって機会損失となり、今後の審査に影響を及ぼす可能性も否定できません。

金銭的リスク

先行契約の場合、契約後のキャンセルは違約金が発生する可能性があります。
また、引越し準備を並行して進めているため、スケジュール全体が崩れるリスクもあります。


リスクを軽減するための具体的な対策

  • 同じ建物内の別部屋や、同タイプの部屋を内見する

  • 似た間取り・仕様の別物件を参考に内見する

  • 過去の室内写真や管理会社の資料を確認する

  • Googleマップや現地確認で周辺環境・日当たりを把握する

これらを組み合わせることで、実際のイメージとの差を大きく減らすことができます。


まとめ

先行手続きは、内見できない不安を伴う一方で、人気物件を好条件で確保できる有効な手段です。
重要なのは、不安をゼロにしようとするのではなく、できる限り多くの判断材料を集め、納得したうえで進めることです。

不動産会社の担当者は、日々多くの物件を見ており、図面や写真から実際の住み心地を具体的に説明することが可能です。
先行手続きを検討する際は、ぜひ専門スタッフに相談しながら、後悔のないお部屋探しを進めていきましょう。

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