敷金が返ってこない!?トラブル事例から防止策・対処法まで徹底解説
賃貸物件を借りていると、退去時に気になるのが「敷金はきちんと戻ってくるのか?」という点です。
敷金は本来、原状回復費用や滞納家賃に充てたうえで残った金額が返還されるものですが、実際には返還をめぐるトラブルが少なくありません。
本記事では、敷金の基本知識・返還の流れ・よくあるトラブル事例・防止のコツ・万が一トラブルになった時の相談先まで幅広く解説します。
引っ越しの予定がある方や、賃貸物件を借りている方はぜひ参考にしてください。
目次
-
敷金とは
-
敷金が戻ってくるタイミング
-
敷金返還の一般的な流れ
-
敷金トラブルでよくある事例
-
トラブルを防ぐための契約書チェックポイント
-
具体的に注意したい対象(畳・襖、ペット、タバコ、設備)
-
敷金トラブルが起きてしまった時の対処法
-
まとめ
1|敷金とは
敷金とは、退去時の原状回復費用や家賃滞納があった場合に備えて、契約時に預ける保証金のことです。
退去時に実際に修繕が必要になった箇所があれば、その費用を敷金から差し引き、残った金額が借主に返還されます。
ここで重要なのは、「原状回復」とは“入居時の状態に戻すこと”ではないという点です。
経年劣化や通常の使用で発生する傷みは借主の負担ではなく、国土交通省のガイドラインでも明確に区分されています。
2|敷金が戻ってくるタイミング
敷金の返還時期は法律で明確に定められていませんが、一般的には退去から1ヶ月前後で返還されるケースが多く見られます。
ただし、契約書に記載された返還時期が優先されるため、
**「〇ヶ月以内に返還」**という記載がある場合は、その期間内での対応となります。
気になる方は、退去の前に賃貸借契約書の敷金項目を確認しておくと安心です。
3|敷金返還の流れ
敷金が返還されるまでには、以下の手順を踏みます。
① 大家さん・管理会社による室内チェック(退去立会い)
退去後、もしくは退去時に、大家さん・管理会社・リフォーム業者などが室内の状態を確認し、必要な修繕箇所を見積もります。
② 敷金精算書の送付
修繕内容と費用が確定すると、「敷金精算書」が送られます。
敷金を減額して返還する場合には、必ずこの書類の作成が必要です。
精算書には次の内容が記載されます:
-
修繕が必要となった理由
-
原状回復にかかる費用
-
差し引かれる金額
-
借主に返還される敷金の最終金額
納得できた場合は、署名・返送を行います。
③ 敷金の返還
精算書の確認が終わると、指定口座に敷金の残額が振り込まれます。
返還時期は1ヶ月前後ですが、契約書の記載が優先されます。
4|敷金返還でよくあるトラブル事例
敷金に関する相談は全国的にも多く、典型的なトラブルとして次のようなものが挙げられます。
● 相場より明らかに高い原状回復費用を請求された
借主側が相場を把握していないことを利用し、過剰な修繕金額を請求されるケースがあります。
● 契約書に「必ず一定額差し引く」と記載されていた
契約時には見落としがちな部分ですが、
敷金返還時に必ず一定額を控除するという条項があり、結果的に負担が大きくなる例があります。
● 大家さんが返還する気がない
悪質なケースでは、正当な理由なく敷金の返還に応じない貸主もいます。
話し合いが困難な場合は専門家の介入が必要です。
5|トラブルを防ぐための契約書チェックポイント
トラブルの多くは、契約時に確認不足が原因で起こります。
以下のポイントは必ず確認しておきましょう。
6|特に注意したいポイント(畳・襖/ペット/タバコ/設備)
● 畳・襖の張り替え
-
畳の表替え:5,000円〜/1畳
複数の和室があると負担が大きくなるため、契約書で「借主負担」となっていないか必ず確認します。
● ペットによる傷・汚れ
ペット可物件では敷金が数ヶ月分増えていることも多く、
「敷金から家賃○ヶ月分差し引く」と記載されている場合もあります。
● タバコのヤニ汚れ
壁紙クロスの張り替えなどで費用が高額になることが多く、
吸煙者は室内での喫煙を控えるなどの対策が必要です。
● 設備の破損・汚損
キッチン・浴室・トイレなどは修繕費用が高額になりがちです。
日常的に清掃し、無理な使い方をしないことが大切です。
7|敷金返還トラブルが起きてしまったときの対処法
もしトラブルになってしまった場合は、専門家に相談しながら冷静に対応しましょう。
① 消費者ホットライン(188)へ相談
退去・敷金トラブルに精通した相談員が対応してくれます。
一人で抱え込まず、まずは状況を説明してアドバイスを受けましょう。
② 弁護士に相談する
交渉が難しい場合は、弁護士に依頼することで法的なサポートを受けられます。
費用が発生するため、事前に料金体系を確認しておきましょう。
③ 少額訴訟を利用する
返還額が60万円以下なら、少額訴訟で解決を図ることもできます。
訴訟を示すだけでスムーズに返還に応じるケースもあります。
8|まとめ
敷金トラブルを防ぐためには、まず「敷金とは何か」「原状回復の範囲はどこまでか」を正しく理解しておくことが大切です。
-
原状回復費用は敷金から差し引かれる
-
余った金額は借主に返還される
-
契約書の内容によって負担額は大きく変わる
-
トラブル時は専門機関へ相談することで解決につながる
敷金は決してあいまいなものではなく、契約書・法律・ガイドラインに基づいた明確なルールがあります。
正しい知識を身につけることで、退去時の不安を大きく減らすことができるでしょう。











