鉄筋コンクリート造(RC造)とは?賃貸物件のメリット・デメリットを徹底解説
賃貸物件を探すとき、建物の「構造」を知っておくことは非常に大切です。建物の構造によって、耐久性や遮音性、住み心地、さらには家賃まで変わることがあります。賃貸物件には、木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)などさまざまな種類がありますが、本記事では「鉄筋コンクリート造(RC造)」に焦点を当て、その特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。
建物構造の種類
賃貸物件でよく見かける建物構造は、主に以下の4種類です。
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鉄筋コンクリート造(RC造)
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木造(W造)
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鉄骨造(S造)
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鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
それぞれに特徴があり、構造の違いを理解しておくと、自分のライフスタイルに合った物件選びがスムーズになります。
鉄筋コンクリート造(RC造)とは?
鉄筋コンクリート造(RC造)とは、鉄筋を組み、その鉄筋の周りにコンクリートを流し込んで固めることで柱・梁・床・壁を作る建物構造です。「RC」は Reinforced Concrete(補強されたコンクリート) の略称で、鉄筋とコンクリートの強みを組み合わせることで、非常に頑丈な建物が作れます。
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鉄筋:引っ張る力に強いが、熱や錆に弱い
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コンクリート:圧縮には強く、熱や錆に強いが、引っ張りには弱い
この二つを組み合わせることで、地震や台風などの自然災害にも耐えやすく、高層マンションやオフィスビルにも広く採用されています。法定耐用年数は 47年 と建物構造の中でも最長クラスです。
他の建物構造との違い
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木造(W造)
柱や梁を木材で作った構造。建築コストは低めで、日本の気候に適していますが、耐震性・耐火性・遮音性はRC造に劣ります。法定耐用年数は22年です。 -
鉄骨造(S造)
鉄骨で建てる構造。耐震性は木造より高く、軽量鉄骨造と重量鉄骨造に分類されます。気密性が高いため結露が発生しやすいというデメリットもあります。 -
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
RC造に鉄骨を組み合わせた構造で、強度がさらに増します。高層ビルやタワーマンションに多く採用されますが、建築費用が高いため家賃も高めです。
鉄筋コンクリート造(RC造)の賃貸物件のメリット
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耐震性が高い
鉄筋コンクリート造は引っ張りや圧縮の力に強いため、地震に強く倒壊しにくい構造です。地震大国・日本では特に安心感があります。 -
遮音性に優れる
壁や床が厚く、振動が伝わりにくいため、隣の生活音や外の騒音を感じにくく、静かに暮らせます。 -
耐久性がある
RC造は長期間にわたって建物を維持でき、補修も比較的しやすいです。木造に比べて寿命が長く、長期的に安心して住めます。 -
耐火性が高い
コンクリートは燃えにくく、有毒ガスも発生しにくいため、万が一の火災時にも安全性が高い構造です。 -
自由度の高い内装
耐力壁が外側にあるため、室内の柱が少なく、広々とした間取りやデザイン性の高いリフォームが可能です。
デメリット
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家賃が高め
建築費が高いため、賃貸物件の家賃も木造より高く設定されがちです。 -
結露が発生しやすい
気密性が高いため湿気がこもりやすく、窓や壁に結露が発生することがあります。こまめな換気や結露対策用品の活用が必要です。 -
外気温の影響を受けやすい
熱伝導率の高いコンクリートを使用しているため、夏は暑く冬は寒くなりやすいですが、近年は断熱性が向上し改善されつつあります。
木造との比較
| 項目 | RC造 | 木造 |
|---|---|---|
| 法定耐用年数 | 47年 | 22年 |
| 耐震性 | 高い | 低い |
| 遮音性 | 高い | 低い |
| 耐久性 | 高い | 普通 |
| 耐火性 | 高い | 低い |
| 家賃 | 高め | 普通 |
RC造は耐震性・耐火性・遮音性などが優れている反面、家賃は少し高めという特徴があります。
RC造の賃貸物件がおすすめの人
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生活音が気になる人
隣戸や上下階の音が気になる方に適しています。防音マットや窓用防音ボードでさらに快適にできます。 -
災害に強い物件に住みたい人
耐火性・耐震性が高いため、地震や台風のリスクを抑えたい方におすすめです。 -
気密性・断熱性の高い部屋で快適に暮らしたい人
室内温度が安定しやすく、光熱費を抑える効果も期待できます。
まとめ
鉄筋コンクリート造(RC造)は、耐震性・耐火性・遮音性・耐久性に優れた建物構造です。災害にも比較的強く、静かで快適な暮らしが叶う一方、建築費用の高さから家賃はやや高めに設定されます。
賃貸物件を選ぶ際には、建物の構造を理解することが重要です。RC造の特徴を把握しておくことで、安心して長く住める物件を見つけやすくなります。











